3 歴史と文化に根ざした価値基準に基づいた川口市自治基本条例を

それでは、大きな3の質問に移ります。

一般質問稲川先生似顔絵

 今、全国の自治体で自治基本条例制定の動きが見られる。この条例の一番の特徴は、1つのひな型の水平展開が全国的になされていることと感じています。幾つかの自治体の条例を私は調査・分析をした結果、次のような共通性を発見した。1つ、最高規範性を持たせていること。2つ、直接民主主義を目指していること。3つ、直接民主主義の結果として議会の機能が軽く扱われていること。4つ、市民の定義が地方自治法に規定する日本国民たる住民の枠を超え、自治体に出入りする国籍、年齢を問わない個人、団体を対象にしていること。5つ、住民投票の規定を設けていること。
 我が国の統治原理は間接民主主義であり、もし条例が制定された場合、特定の市民の意向を反映した偏りのある市政への道を招き、さらには国家の統治にかかわる諸問題、憲法改正、無防備都市宣言、外国人参政権問題、夫婦別姓などに強力な道具として使われるような自治体の条例があることを危惧している学識・知識経験者も多い。
 私は自治基本条例が一切必要がないとは考えてはないが、時期尚早であるとの意見がある。子育て支援、長寿支援、障害福祉、インフラ整備、教育問題などをもっと強力に推進してほしいと多くの一般市民、仕事や家事の関係で川口市自治基本条例策定委員会に公募が不可能な方の声もあります。将来少なくても10年先の道州制を見据え、憲法第93条第2項に規定された、二元代表制を踏まえた自主自立の新たな自治体運営の基本的枠組みの制定こそ目指すものであるとの観点より、先月29日に開催された自治基本条例議員研修会の資料である自治治基本条例素々案、たたき台で気になる点を順次確認させていただきます。

 (1) 総則について

 質問ア 条例の位置付けについて
 「市が定める最高規範であり、ほかの条例、規則などの制定改廃、解釈及び運営にあたっては、この条例の趣旨を尊重」とありますが、1点目として、自治基本条例と矛盾する個別条例は制定できないので、過去に制定された条例の洗い直しが必要になると感じるがいかがか。
 2点目として、最高規範とは憲法を意味しており、それ以外の法令を最高規範と称するのは、誤解を招くのではと危惧するがいかがか。
 質問イ 定義について
 「市民とは市内に在住、在勤もしくは在学、または市内で活動する人」とありますが、地方自治法第10条には「住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。」と定めています。住民と住民以外では法的な権利、義務や受益、負担の関係が全く異なるので、これを一括して市民とすることは、法の趣旨と異なるのではとある市民の声ですがいかがか。
 中央大学の佐々木信夫教授は、地方分権の3原則は自己決定、自己責任、自己負担であるとし、市の意思決定においても、責任と負担を負う立場にある住民に優先して参画する権利があると明言されています。

 (2) 市民について

 質問ア 市民の権利について
 「市民は、多様な価値観を持ち、幸せに暮らすことができる権利」とありますが、今学校では理不尽な要求をする父母がいると聞く。例えば「子どもがしっかりとはしを持つことができるよう、先生、しっかり指導してくださいよ」、または「義務教育で学校にやっているのに、なぜ給食費を納めなくてはいけないんですか」など、その次元で市民が幸せに暮らすことができないでいると、市に対してその実現を請求した場合、市はこの権利保障ができるのでしょうか。
 質問イ 市民参加について
 「市は、政策の立案、実施、評価等において、市民の参加を進め、市民の意見が適切に反映されるように努め」とありますが、市民の意見を集約する適切なシステムがないままに市民参加を進めると、特定の限られた意見があたかも市民の意見であるかのように扱われるのではと危惧する声もある。例えば何らかのテーマを検討するために、市民委員会委員を公募した場合、仕事や家庭の事情などからだれもが参加できないはずです。若年層、働き盛り、女性などの意見の反映はできるのでしょうか。
 質問ウ 住民投票について
 説明文の中にある常設型条例、また個別型条例とするのか、発議要件を記述するのかなどは慎重に検討するとありますが、自治体の規模によっても異なるが、今までの他市の例ですと、住民投票には数千万円から数億円の血税を投入しなくてはならないので、安易に行われるべきではないと考えている市民がいます。
 そこで提案いたしますが、私は住民投票制度を設ける場合は、少なくても次の条件とすべきであると思うがいかがか。
 1つ、議会がチェックし、その都度条例を定める個別型条例とすること。2つ、発議及び投票資格は、市長及び議員の選挙権を有するものとすること。3つ、対象を川口市の権限に属するものに限定すること。

 (3) コンプライアンス・倫理について

 「市は市政オンブズマンを置く」とありますが、憲法前文の冒頭の一節は「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と述べており、議会制民主主義、間接民主主義が我が国の統治原理であることを明確にしています。
地方においては、二元代表制が定められており、これを基本とした自治が行われなければならない。この観点から考えれば、市長や議員の権限を制約したり、市民の権限を過大にするのはいかがか。説明文の中で「権力が濫用されていないか監視」とあるが、市長と議員が切磋琢磨することにより、互いをチェックし合うことが二元代表制のレベルアップにつながると確信しています。市民は、正当に選挙された市長及び議会における代表者を通じて行動することを基本とするのが最高規範、日本国憲法で明確にしている二元代表制です。

 (4) 条例の運用について

 改正手続について提案させていただきます。
 説明文の中で、この条例の最高規範性をかんがみ、条例の改廃が簡単にできるようなことがあってはいけないとありますが、我が日本国を除き、先進国のほとんどが憲法改正を実施しています。また、スポーツの世界でも、ルール改正はその時代に応じて改正されています。自治基本条例のような基本ルールを定める条例ですから、一定期間経過後に見直すことを条例に規定したほうが現実的であると提案するがいかがか。
 以上で1回目の質問を終わります。
一般質問答弁用

◎村川勝司企画財政部長 順次御答弁申し上げます。

 大きな3の(1)のア 条例の位置付けについての1点目ですが、御案内のとおり、自治基本条例につきましては、編集委員会において素素案を作成する作業を鋭意進めているところであります。
 また、さきの議員研修会では、そのたたき台をお示しいたしましたが、引き続き素素案に向けて委員会において検討が重ねられている状況でありますので、あらかじめ御理解を賜りたいと存じます。
 さて御質問の1点目の条例の位置付けにつきましては、編集委員会において本市の最高規範として位置付けることがおおむね了承されているところであります。しかしながら、地方自治法では、条例間に優劣はないものとされておりますことから、解釈や運用の中で最高規範性を確保していくことが一般的となっております。したがいまして、本市における自治基本条例におきましても、精神的な最高規範性を有するものと理解しており、既存の条例等の見直しにつきましては、今後の議論の結果に基づき対応して参ります。
 次に、同じく2点目、最高規範と称するのは誤解を招かないかについてですが、本市の条例の中での最高規範を理念としてうたったものでありますことから、誤解を招くことはないと認識しておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、同じくイ 定義についてですが、本条例上での市民の定義はどこまでを定義するかについてこれからも慎重に議論が重ねられると思われますが、他の自治体の最近の状況を見ますと、幅広くとらえる傾向にあるようであります。
 次に、同じく(2)のア 市民の権利についてですが、議員御指摘の理不尽な要求等につきましては、権利ではなくエゴイズム、利己主義と認識いたしておりますことから、本条例における市民の権利には、そのような権利を認めることは想定しておりませんので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、同じくイ 市民参加についてですが、これまでに本市では審議会委員の公募やパブリックコメント、市長への手紙などを活用して市民の意見を幅広く吸い上げる努力をして参りました。本条例では、さらに議員御指摘のような市民の方々にも、あらゆる手段を活用して御意見がいただけるような仕組みづくりをまさに目指していると考えております。
 次に、同じくウ 住民投票についてですが、住民投票制度の仕組みをどのようにするかまだ明確になっておらず、これから議論を重ねていくものと考えております。議員御指摘の点につきましては、まさに今後大きな論点となると認識いたしているところでございます。
 次に、同じく(3) コンプライアンス・倫理についてですが、ここで規定を考えている市政オンブズマンは第三者的救済機関としてのオンブズマン制度であり、市政に関する苦情申し立てを公正・中立に調査し、簡易・迅速に処理するとともに、市政を監視し、ただすべきところがあれば市に勧告をしたりするような機関を想定しているもので、議員御指摘の権限の制限になるようなものではないと認識しております。しかしながら、この制度につきましても、今後議論を重ねるものと存じております。
 次に、(4) 条例の運用について、一定期間後に条例を見直すことについてですが、議員御提案の趣旨は非常に重要な観点であります。今後の検討の中でも、こういった点を踏まえた上で議論がなされるものと存じております。
 以上でございます。

2 緑が活きづき水辺空間を創出する都市整備問題について

一般質問稲川先生似顔絵

 (1) 赤山地区に自然公園建設を

 平成18年度より3年連続の質問となります。昨年いただいた答弁では、公園としての利用を検討すると明言されました。地元の市民グループでは、隣接する首都高速川口パーキングエリアからも入場できるようにして公園建設を計画すれば、市外、県内外からも多くの来場者が見込まれ、我がまち川口の人気スポットとして全国から注目されることだろうと、今からわくわく、どきどきしている市民が多数います。公園計画の概要は平成18年12月定例会で提案させていただいたとおり、市民の声を取りまとめたものです。
 ア 公園整備上の課題について
 昨年の答弁の中で幾つかの課題があるとお話しくださりましたが、どのような課題で1年間その課題についてどのような取り組み方をしてきたのかお尋ねいたします。
 イ 地元市民との問題点について
 同じく昨年の答弁の中で、地元の皆様方の御意見を伺いながら、区域の見直しの方向性も含め検討を進めると答えております。赤山第1、中央、第3、源長寺、門下の各町会に住んでいる私の支持者、さらには赤山団地自治会の役員さんより早く公園が完成できるよう頑張ってと激励を日々いただいているところでございます。
何か問題点があるのならば、どのようなことかお聞かせください。
 ウ 事業の方向性について
 平成8年度に策定した川口市緑の基本計画を現在市では見直し作業に入っていると聞く。改訂版の施策の柱として水と緑の保全、活用、創出の3点を掲げられました。この地での公園計画は、まさに施策の柱、3本をクリアした事業であると確信しております。今後の方向性、どのように推移するのかお尋ねいたします。

 (2) 旧埼玉県工業技術センター跡地利用に関わって

 この質問も今回で3年連続となります。現在、跡地では特別養護老人ホーム(仮称)マッシーテラスの建設が進んでいるところですが、予定スケジュールによると、いよいよ来月からは公園工事の着工の運びと聞いております。公園建設予定地から70~80メートル先には芝杉橋公園や芝児童交通公園があり、私のところには既存公園とは全く違うタイプの公園建設を望む市民の声が多く寄せられています。
 ア 地元市民への説明会より
 地元町会の芝下や芝一町会をはじめ、芝地区連合町会などに対して素案を示しての説明会では、どのような意見と要望があったのか。
 イ 地元市民との合意形成について
 昨年いただいた答弁の中で、「基本設計については、地元町会と合意形成がなされてから実施」と述べられました。ある市民からですが、行政のやることは理解できない。でも仕方がないから黙っていようとの考え方をする市民を「ショウガナイ症候群」と呼んでいるそうです。今回の公園建設についても意見要望は言ったが、ショウガナイ症候群にかかってしまった地元市民が多くいると聞きます。市民の願いに少しでも近づけた公園建設を望みます。合意形成とはどのようなものとお考えか、お尋ねいたします。
 ウ 夏季限定での水辺空間創出を
 赤山地区の公園でも述べましたが、市が現在行なっている緑の基本計画改訂版の施策の柱の1つ、「水と緑の創出 市街地や生活空間で快適な緑を育む」とあります。乳幼児を持つ若いお母さんから、芝地区には親水型の公園が1つもない、夏だけでも水遊びができる公園になればすてきとの声が届いています。水を使用する整備はできないのでしょうか、お聞かせください。

 (3) インフラ整備について

 下水道普及率が本年3月末時点で約40パーセントの神根地区。道路幅員も大変狭く、中には俗に言う「けもの道」に近い道路も各所に残る。当地区の今後の計画について何点か質問させていただきます。
 ア 道合西地区の下水道計画について
 平成15年9月定例会、私が行なった初めての一般質問で、当地区への下水道普及を強く要求したところ、平成16、17年度に予算額約1億5,000万円、延長1,320メートルを導入していただき、一気に普及したことを地元市民は大変に喜んでいます。しかし、外環道と第2産業道路、見沼用水に囲まれた世帯が取り残された形となっています。この三角地帯にも早期に下水道普及を望みますが、どのような計画で進められるのかお聞かせください。
 イ 道路改良・交通安全施策について
 (ア) 神根第446号線について
 地元神戸町会の市民が大変困っています。道路面より50センチメートルも高く側道にある笹根川のコンクリートふたがあり、道に接する自分の土地へ車で入るのに盛りアスファルトをしているのです。10センチメートルから15センチメートルのコンクリート製、プラスチック製の歩道上がりは随所に見ますが、盛りアスファルト50センチメートルは初めて見ました。夜間自転車での転倒事故も何度か発生しているとのこと、地盤沈下による段差を解消して安心・安全な市道にしてください。見解を求めます。
 (イ) 神根第718号線について
 神根東小、神根中の児童・生徒の父母及び地元町会からの要望です。この市道は抜け道、近道ガイドブックに掲載されていて、子どもたちが通学する朝、速度を落とさずに行き交う車が大変危険であると指摘しています。早期に交通安全施策を講じてください。平成18年9月25日の大変痛ましい交通事故を教訓にお願いします。
 ウ 河川整備について
 市営道合神戸住宅の北側を流れる芝川21号水路の悪臭について改善を求めます。A棟、B棟の市民からの苦情です。たたら荘前通りと市営住宅東側の水路上にはコンクリートふたが敷きつめてあるが、北側の大字木曽呂地内にはない。窓、玄関をあけているのが苦痛になるときがあるとのこと。悪臭対策を講じてください。

一般質問答弁用

◎岡村幸四郎市長 それでは、稲川和成議員の御質問に順次御答弁を申し上げます。

 初めに、大きな2の(1)の赤山地区に自然公園建設をのア 公園整備上の課題についてでありますが、この赤山地区における公園整備の主な課題といたしましては、この地区は当初一般廃棄物の最終処分場用地として設定されていた区域でありますことから、その敷地の形状や道路計画、公園利用者の交通利便性の確保といった立地上の課題があります。現在、隣接する赤山城跡との回遊性や敷地内におけるわき水を活用した自然環境を考慮に入れながら、公園の魅力を一層高めるための検討を行なっているところであります。
 続いてウ の事業の方向性についてでありますが、現在地域の方々からさまざまなアイデアが提案されているところであります。その中には例えば水と緑の保全の観点として、現在敷地内に残されている自然林を生かした散策路の整備、活用の観点では、既存の高速道路休憩施設の活用による集客性の拡大、創出の観点といたしましては、さきに述べました赤山台地からわき上がる地下水を利用した水辺空間の創出等のアイデアが寄せられております。引き続き近隣の方々を含め、皆様の御意見を十分にお伺いしながら、地域のシンボルとなる公園整備に努めて参りたいと考えております。
 以上であります。

◎田村英之技監兼都市計画部長

 大きな2の(1)のイ 地元市民との問題点についてですが、赤山地区の公園整備につきましては、現在、素案について検討中で、地域の皆様からは公園施設の内容等についてのさまざまな要望をいただいているほか、特段の問題点が示されているものとは認識しておりませんが、引き続き地域の皆様と十分な意見交換を行いながら、計画の具体化に取り組んで参りたいと存じます。
 次に、大きな2の(2)のイ 地元市民との合意形成についてですが、旧埼玉県工業技術センター跡地の公園設計につきましては、これまで昨年11月と本年7月に地域の皆様に御説明し、さまざまな要望をいただいているところです。現在、これらの要望を踏まえ実施設計を進めているところであり、設計案ができ上がりましたら、再度地元の皆様に説明をして参りたいと存じます。
 次に、同じくウ 夏季限定での水辺空間創出をについてですが、当公園は県より借用しているもので、大規模な施設を設置することは困難でありますが、水辺空間の提供にあたっては、その衛生状態の保全や水の循環装置といった施設が必要となりますことから、その設置は難しいものと考えております。
 なお、この公園につきましては、既存の桜等の樹木を残し、中央広場を囲む外周園路や健康遊具等を設置した公園整備を予定しております。
 以上でございます。

◎村川勝司企画財政部長

 大きな2の(2)のア 地元市民への説明会よりについてですが、これまでに旧埼玉県工業技術センター跡地利用にかかわっては、関係する地元町会の皆様へ計画の進捗に合わせまして、何度となく説明にお伺いしております。その中では、特別養護老人ホームの施設概要や児童相談所の業務内容について等御質問をいただいております。
 また、公園に関しましては、連合町会から芝生の植栽、地元町会の一部からはトイレの設置についての意見、また地元の団体からはターゲットバードゴルフの使用について要望が出されているところであります。

◎山下治下水道部長

 大きな2の(3)のア 道合西地区の下水道計画についてでございますが、下水道整備につきましては、投資効果の高い地域を中心に整備を進めているところでございます。御質問の地区につきましては、周辺の下水道整備が進んでいることや住宅密集地があることを踏まえ、来年度以降順次整備を進めて参りたいと存じます。
 以上でございます。

◎新福三郎建設部長 御答弁申し上げます。

 大きな2の(3)イの(ア) 神根第446号線についてでありますが、川口青陵高校南側の神根第446号線は、議員御指摘のとおり、道路と水路との段差が著しい状況であります。また、道路の左右の宅地の高さが異なりますことなどから、宅地にあわせた道路のかさ上げや水路の上部を切り下げることは、流下断面を阻害いたしますことから困難な状況であります。
 つきましては、現状の中で歩行者や自転車などが極力安全に通行できるよう道路診断を実施いたしまして、安全対策を検討して参りたいと存じますので、御理解賜りたいと存じます。
 次に、ウの河川整備についてでありますが、市営道合神戸住宅北側の芝川21号水路につきましては、昭和40年代まで農業用水として利用されておりましたが、現在は生活排水などの排水路として利用されている状況であります。つきましては、ヘドロなどの堆積物を順次除去いたしまして、河川環境の改善に努めて参りたいと存じます。
 以上であります。

◎両家完二市民生活部長 御答弁申し上げます。

 大きな2の(3)のイの(イ) 神根第718号線の交通安全対策についてでございますが、この道路は神根東小学校の通学路であり、また、沿道には私立幼稚園もありますことから、これまでも路面標示などの交通安全対策を講じてきたところであります。今後も所轄の交通管理者である武南警察署及び道路管理者などの関係機関を交えて道路診断を行い、さらなる交通安全対策を講じて参りたいと存じます。
 以上でございます。

1 数多くの市民の魂に届くように教育問題について

◆11番(稲川和成議員) 皆さん、こんにちは。自民党の稲川和成です。私の政治スローガン「未来の宝、子どもたちのために」、英知と勇気と情熱を持って明るい豊かな社会を築くため、以下通告に従い順次質問をいたします。

一般質問稲川先生似顔絵

 (1) 新学習指導要領告示により教育改革を

 本年3月28日に、小中学校の新しい学習指導要領が公表された。特に国語科は、すべての教科で重視される言語力育成の中核を担う教科として位置付けられました。伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項が新たに設けられたのです。伝統的な言語文化については、小学校低学年の段階から古典の指導を充実させるなど、日本人として望ましい教育が行われるのではと期待をしています。
 戦後の我が国では、国民の生命、財産を守ることの機能を喪失し、半主権国家であったのではと考えている人たちも少なからずいるようだ。そこで最も大切なことは、国防体制の見直しが必要となってくる。その基本となるのは、国を守るという気概を国民が持つことだと感じます。
 しかし、残念ながら国への依存心はあっても、国を支え、国のために戦うという意識が低いのが実態ではなかろうか。21世紀に入って、国民の生活を守るためには、強い国家が必要であると考えています。そのためには、愛国者稲川和成はもとより、市民の道徳心、倫理意識、愛国心の涵養なくしては不可能であると明言する。
 そこで質問ですが、次期学習指導要領で改善された項目を順次お尋ねし、市当局の教育方針をお聞かせください。
 質問ア 教育の達成目標について
 総則に「適切な教育過程を編成するものとし、これらに掲げる目標を達成するよう教育を行うものとする」が追加され、教育基本法、学校教育法及び学習指導要領の内容は、すべての児童・生徒が必ず身につける達成目標であることが明確にされました。当局として独自の計画書を作成するのか、進捗状況の確認はどうするのか、達成の評価についての判断など、どのようなお考えかお聞かせください。

 質問イ 愛国心教育について
 総則に「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し」が挿入され、すべての教科において愛国心の養成を図ることが明確にされました。当局の手法をお尋ねいたします。
 質問ウ 国旗国家指導について
 小学校音楽で、国歌「君が代」はいずれの学年においても歌えるよう指導することと修正され、児童・生徒が国歌を歌えるよう指導する義務が教師にあることが明確となりました。国旗と国歌の由来の指導、国際儀礼を身につけさせるよう望むが、当局は教師へどのような方法で徹底させるのかお聞かせください。
 質問エ 国民の祝日について
 小学校社会の内容の取り扱いで、「政治の働きと国民生活との関係を具体的に指導する際には、各々の国民の祝日に関心をもち、その意義を考えさせるよう配慮すること」と修正された。すべての国民の祝日の意義と由来を理解させる義務が当局にはあると考えているが、どのような見解をお持ちでしょうかお尋ねいたします。
 質問オ 領土領海の学習について
 中学校地理的分野では、「我が国の海洋国家としての特色を取り上げるとともに、北方領土が我が国の固有の領土であることなど、我が国の領域をめぐる問題にも着目させる」とあります。私はこれだけでは不十分であると考えています。我が国の領土領海の範囲や、竹島や尖閣諸島に対する我が国の立場を理解させる必要があると思います。当局は、この問題についてどのようなお考えをされているのかお聞かせください。
 質問カ 防衛の意義と自衛隊の役割について
 中学校社会、公民的分野で2 内容(4) 私たちと国際社会の諸課題のア 「我が国の安全と防衛について考えさせるとともに、核兵器の脅威に着目させ」が、「我が国の安全と防衛及び国際貢献について」と修正されました。すなわち国防の大切さ、自衛隊の果たしている役割、国際貢献の実態を学ばせるよう規定された。一部の政治イデオロギー集団による「自衛隊は無用の長物」など言語道断だ。左翼勢力から子どもたちをしっかりと守り、防衛の意義と自衛隊の役割を理解させてください。当局の心意気を披露願います。
 質問キ 皇室と国民について
 私は、以前より歴史における御皇室と国民のつながり、天皇皇后両陛下の日常の御公務を理解させることが第一と考えております。指導要領では、天皇の地位の解説について、「日本国憲法に定める天皇の国事に関する行為など児童に理解しやすい具体的な事項を取り上げ、歴史に関する学習との関連も図りながら、天皇についての理解と敬愛の念を深める」とあるが、御巡幸などが触れられていない。天皇陛下は御即位されてより、なるべく早く全都道府県をまわりたいとの強いお気持ちをお持ちと聞いております。平成の御巡幸が平成15年11月の鹿児島県御訪問で達成されております。その間の陛下の地方御訪問の回数は139回、御訪問された市町村の数は401、御旅行になった距離は地球3周にあたる約12万キロと伺っております。
 歴代天皇は、慈しみの御心をもって困難な立場にある国民をなぐさめ、励まして来られました。両陛下は避難所で床にひざをつかれ、被災者と同じ目線になって一人ひとりに丁寧に励ましのお声をかけられております。平成20年、平成元年に生まれた子どもも、今や成人を迎える年になりました。しかし、次代の日本を担う平成生まれの青少年たちに、昭和の国民が当たり前に持っていた皇室敬慕の念はただしく受け継がれていると言えるでしょうか。川口の子どもたちには、世界に比類ない皇室2000年の伝統とその皇室を頂く日本の国柄のすばらしさをしっかりと学ばせてください。当局は、どのようにお考えかお聞かせください。
 質問ク 道徳教育の充実について
 中学校道徳で、「(3) 先人の伝記、自然、伝統と文化、スポーツなどを題材とし、生徒が感動を覚えるような魅力的な教材の開発や活用を通して、生徒の発達の段階や特性等を考慮した創意工夫ある指導を行うこと」と修正されました。先哲の伝記、言葉、文章を通じて人間としての生き方の自覚を深め、宗教的情操を養うことが期待できると思いますが、当局の偉人伝導入の考え方をお聞かせください。
 質問ケ 建国神話について
 小学校の国語教材となり、戦後初めて神話の読み聞かせができるようになった。
現場の戦後生まれの若い教師が、神話の学習を通じて国家の成立に関する考え方を子どもたちに理解させられるのか疑問である。市内47小学校での対応はどのように考えているのか、お尋ねいたします。
 質問コ 歴史教育における宗教の扱いについて
 中学校社会、歴史的分野の内容で「世界の古代文明や宗教のおこり、日本列島における農耕の広まりと生活の変化や当時の人々の信仰、大和朝廷による統一と東アジアとのかかわりなどを通して、世界の各地で文明が築かれ、東アジアの文明の影響を受けながら我が国で国家が形成されていったことを理解させる」と修正されました。さらに「仏教の伝来とその影響、仮名文字の成立などを通して、国際的な要素をもった文化が栄え、後に文化の国風化が進んだことを理解させる」ともあります。
 仏教伝来以前から我が国には独自の信仰「神道」があり、その上で文化が発展したことが明確にされたのです。市内中学生に対しては、我が国の歴史の中で政治と文化と宗教が関連してきたことをしっかりと学ばせなければなりません。当局の宗教的情操の涵養を充実させる手法をお尋ねいたします。

 (2) 学校行事の一環として靖国神社への訪問を

 昭和20年にGHQが出した神道指令を受ける形で、昭和24年10月25日に出された「社会科その他、初等および中等教育における宗教の取り扱いについて」の一節の中に、驚くべきことに「学校が主催して、靖国神社、護国神社及び主として戦没者を祭った神社を訪問してはならない」とあり、この一節によって戦後、学校行事としての靖国神社、護国神社訪問が禁止されてきたのです。
 このことが発覚したのは、平成14年7月長崎県議会で野口健司県議が戦没者追悼行事への児童・生徒の参加について質問したところ、長崎県教育長が「昭和24年文部次官通達がまだ生きているので、学校行事としてふさわしくない」と答弁したからです。事態を重く見た自民党参議院議員衛藤晟一先生が平成20年、本年3月27日の参議院文教科学委員会でこの通達について質問、渡海文部科学大臣は「該当項目は既に失効している」と答弁し、さらには「今後、誤解が生じないよう適切に対応したい」と表明されたのです。
 占領以来、約60年ぶりに学校行事として堂々と児童・生徒は靖国神社や護国神社を訪問することができるようになったのです。そして学校で靖国神社や護国神社について、誹謗、圧迫するような授業は行なってはならないとも明言されております。
 また、衆議院議員平沼赳夫先生の質問趣意書に対して、政府は本年5月23日答弁書を閣議決定しました。福田内閣最大の仕事であったと私は考えております。この答弁書でも、昭和24年通達の該当の一節が既に失効していると明言し、文部科学省としては、学校における授業の一環として歴史や文化を学ぶことを目的として、児童・生徒が神社、教会などの宗教的施設を訪問してもよいものと考えるとして、修学旅行や野外研修として靖国神社や護国神社に訪問してよいことを公式に認めました。
 さらに靖国神社を訪問した際、宮司やその関係者から児童・生徒が靖国神社の由来や参拝の仕方について説明を聞くことも構わないことが明確になりました。
 そこで質問ですが、平成18年12月に改正された教育基本法の第2条には、教育の目標として伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するが明記されています。本年3月に告示された新学習指導要領の小学校6年社会では「国家・社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産について興味・関心と理解を深めるようにするとともに、我が国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を育てるようにする」と明記されています。改正教育基本法や新学習指導要領を踏まえ、市内24中学校と47小学校のいずれかの学年において、学校行事の一環として、さきの大戦において亡くなられた方々を追悼し、平和を祈念するため、靖国神社を訪問するように要求します。答弁は学校教育部長、坂本大典先生にお願いいたします。御自身の人生を振り返り、偽りなき魂でお答えください。

 (3) 竹島は日本固有の領土~学習指導要領解説書より

 政府は、中学校社会科の新学習指導要領の解説書に、当初検討していた「我が国の固有の領土」という表現を盛り込みませんでした。韓国から反発を招いてはならないと憶してのことだが、戦後初めて竹島という文字を明記したことは評価できる。その記述は、「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違があることなどにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領域について理解を高めさせることも必要である」と記述された。韓国政府の猛反対があったにもかかわらず、福田政権が戦後初めて解説書に竹島を明記した背景には、自民党文教科学部会において、私稲川を指導してくださっている先生方が、学習指導要領に「竹島は我が国固有の領土」と明記すべきと強く訴え続けてきたからだと思っている。
 韓国の国会は本年7月11日、狂態を演じて駄々っ子のように振る舞い、竹島を掲載しないよう警告してきたと聞いた。警告に屈して竹島を明記しなかったらならば、我が国は竹島を放棄したと国際社会からみなされ、我が国の対外的なイメージは失墜したのではないでしょうか。竹島が明記されたことを踏まえ、中学校社会科で我が国の立場に基づいて市内24中学生に対してどのように竹島を教えるのか、お聞かせください。

 (4) 北朝鮮による日本人拉致問題より

 私が委員長を務めている自民党川口支部広報委員会において、先月25日に北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表、飯塚繁雄さんと対談しました。同席してくださった各議員におかれましては、日ごろの委員会運営へのご協力に対して改めて感謝御礼を申し上げます。
 対談の中で一番心に残った言葉に、「とにかくこの問題を風化してもらいたくない、市民の皆様も自分の家族がと他人事でなく、感じてもらいたい」と訴えておりました。私はこの思いを何らかの形にしなくてはならないとの使命感に燃え、本日1つの事業を提案させていただきます。
 政府の拉致問題ホームページから自由に視聴、ダウンロードができるアニメ「めぐみ」は中学生にはぴったりで、思春期の時期に人権問題について学ばせてはと考えました。昭和52年、当時中学1年生で北朝鮮により拉致された横田めぐみさん事件を題材に、残された家族の苦悩や懸命な救出活動の模様を描いた約25分間のドキュメンタリーアニメを市内中学生に見せ、拉致という人権問題についての作文コンクールを毎年開催するよう提案いたします。いじめ問題などにも効果が期待できると感じます。当局の見解をお尋ねいたします。

 (5) 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について

 義務教育の機会均等と水準向上を図るため、文部科学省が全国の小学6年と中学3年を対象に、昨年43年ぶりに復活した全国学力テストが今年も4月に実施され、先月29日に結果が公表されました。各新聞社はトップに扱い、見出しもほぼ一致して「上・下位県が固定化している」との報道。
 そこで気になるのはやはり順位。公立小学校の都道府県別の平均正答率で、埼玉県は国語A19位、国語B14位、算数A25位、算数B12位とのランキングだったようだ。幾つか気になる点を当局に質問させていただきます。
 質問ア 昨年のテストについて
 昨年実施のテスト結果を活用しているのでしょうか、授業に活用するような指導を行なっているのでしょうか。
 質問イ 生活学習習慣について
 学力と家庭での生活、学習習慣には相関関係があると指摘する声がある。市内の児童・生徒はどのくらい規則正しい生活を送っているのか、朝食を毎日食べる、学校に持っていくものを前日か当日朝に確かめる、テレビやビデオを3時間以上見る、新聞やテレビのニュースに関心があるなど、調査結果があれば小中学校それぞれお答えください。
 質問ウ 学校別のテスト結果について
 学校の序列化や過度の競争を招く可能性もあるので、慎重に行わなければならないと認識していますが、適度な競争は必要であるとも考えています。
 (ア) 公表について
 市内24中学校、47小学校の学校別結果の公表について、どのような検討をされているのかお聞かせください。
 (イ) 近隣の教育委員会の対応より
 私の調査では、さいたま市、横浜市、川崎市や荒川区、世田谷区、墨田区などは、昨年のテスト結果を情報公開しています。当局の担当者は他市区教育委員会との意見交換、情報収集など調査と分析、さらには試験(全国学力テスト)への対応企画を立てているのでしょうか、お尋ねいたします。

 (6) 市立3高等学校の統合について

 平成17年12月、昨年9月定例会に続き3度目の質問をさせていただきます。  聞き及ぶところ、神奈川県横須賀市は平成15年4月に市立3高等学校を1校に統合したと聞いております。人口も42万人を超え、我がまちと類似しています。  そこで何点か質問させていただきますが、1点目として、他市の市立高等学校統合などの事例を調査研究したことがあれば御披露ください。
 2点目として、今年度新たに高校改革の検討会議が設置されたとの話を聞いております。構成メンバーやその内容についてお聞かせください。
 3点目として、県教育委員会と協議を要する事項が多く、検討事項が多岐にわたると聞くが、具体的にどのような項目を協議、検討をしているのか、明らかにしてください。
 4点目として、3校統合へ向けての課題や問題点とは具体的に何かをお聞かせください。
 5点目として、本定例会の市長所信と報告の第8点のところで、「本市は、非常に厳しい財政状況のもと、行財政改革推進の観点から、既存の制度や施設などについて、見直しを行い、資産の有効活用と効果的な行政サービスの確保に努めている」と市長は述べられました。私は17年12月議会の再質問の中で、「現在の財政状況では、3校を経営することは無理である」と指摘しています。もう3年が経過しているが、全く改革のスピードが民間企業と比較して上がってこない最大の原因は何か、統合するにはどのくらいの年数をかける予定なのかをお聞かせください。

一般質問答弁用

◎神山則幸教育長

 大きな1の(1)のアについてでございますが、教育課程の編成は、人間として調和のとれた児童・生徒の育成を目指し、地域や学校の実態及び児童・生徒の心身の発達の段階や特性等を十分考慮して適切に編成するものであります。本市におきましては、学習指導要領の趣旨を生かした指導の方向を作成し、各学校に配布をしております。その指針をもとに各学校は創意工夫を生かし、全体として調和のとれた具体的な年間指導計画を作成しております。各学校では、指導内容の状況を年度の途中で確認しながら教育目標の達成を評価し、指導の改善を図っております。
 教育委員会といたしましては、この年間指導計画を5月1日までに提出をさせ、その指導の内容や進捗状況等を指導しております。
 また、随時学校訪問を行い、教育課程の適正な編成・実施について指導・助言を行なっております。
  次に(5)のアについてでございますが、市内各小中学校では、昨年の全国学力・学習状況調査の結果を受け、それぞれ自校の調査結果を分析し、課題の解決を図っております。
  また、県教育委員会から各学校に学校用分析支援プログラムが配布されており、質問紙調査や学力の項目間の相互関係を調べております。そのほか本県の取り組みである教育に関する3つの達成目標との関係や各学校のテスト結果やアンケート調査の結果等との関係を調べ、成果と課題を明らかにし、さらなる課題解決に向けての取り組みを行なっております。
  次に、イについてでございますが、議員御質問の項目につきましては、本市全体の傾向と全国や県の調査結果とほぼ同傾向を示しております。これらの調査結果を学校訪問や教員研修会での指導に活用していくとともに、川口市徳力向上推進委員会でも検討し、その改善に向け取り組んでおります。
  また、各学校におきましても、自校の結果を分析し、それぞれの学校で具体的な取り組みを推進しているところでございます。
  次に、ウの(ア)についてでございますが、調査結果の取り扱いにつきましては、本調査の趣旨及び全国学力・学習状況調査に関する実施要領に基づいて行い、本市全体の平均点や小中学校それぞれの平均点は公表をしておりません。教育委員会といたしましては、市の平均点等と全国、埼玉県の平均点等を比較しながら、各項目や内容の分析を行い、市教委で設置いたしております学力向上推進委員会と連携を図りながら、市教委としての方策を検討しておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  次に、(イ)でございますが、他市教育委員会とは南部地区の教育長協議会や担当者による南部地区学力向上推進委員会などの機会に情報交換をしております。本市では、本調査の趣旨に基づき本調査により測定できるのは学力の特定の一部分であることや、学校における教育活動の一側面にすぎないことなどを踏まえるとともに、序列化や過度な競争につながることのないよう市教委といたしましても、配慮をしております。
  教育委員会といたしましては、市内の児童・生徒の学力向上を図るため、学力向上推進委員会を設置し、各教科での研究を進めております。8月下旬に実施いたしました学力向上推進委員会の算数・数学分科会の活動の1つでございます算数・数学寺子屋では、1学期の算数・数学で弱点を持った児童・生徒が市内の公民館等での指導を受け、つまずきを克服し、2学期の授業にスームズに取り組めるなどの成果を上げております。今後とも全国学力・学習状況調査の活用を図り、知育・徳育・体育の調和のとれた児童・生徒の育成に努めて参る所存であります。
  以上でございます。

◎坂本大典学校教育部長 順次御答弁申し上げます。

 大きな1の(1)のイ 愛国心教育についてでありますが、議員御指摘の愛国心教育につきましては、新学習指導要領の総則において、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」と示されておりますが、このことは道徳教育の充実にほかなりません。今回の学習指導要領の改訂により道徳教育の充実がうたわれ、重点が置かれました。そのため、道徳教育は、道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うこととされております。各教科等の学習においても、道徳の時間との関連を考慮しながら道徳教育の目標が達成され、各教科等の特質に応じて適切な指導が行われるよう示されました。
 市教育委員会といたしましては、各学校の年間指導計画の確認や指導、学校訪問における指導方法等への指導、道徳教育の充実を目指した徳力向上推進委員会の取り組み等を通して、道徳教育の中で指導される愛国心がはぐくまれるよう努めて参ります。
 同じくウ 国旗国歌指導についてでありますが、国歌の歌唱指導につきましては、現在、市内の小学校全校において音楽の年間指導計画に位置付けて授業の中で指導しております。
 また、中学校でも入学式や卒業式などの行事の際には、その都度指導を行い、小中学校全校で実施しております。
 さらに国旗・国歌の意義を尊重する態度につきましても、小中学校の社会科で指導しております。
 市教委といたしましては、今後も新学習指導要領に基づき、児童・生徒がその意義を理解し、しっかりと歌えるように具体的な時期や方法についても引き続き指導して参ります。
 同じくエ 国民の祝日についてでありますが、国民の祝日の意義と由来につきましては、現行の学習指導要領におきましても記されており、小学校6年生社会科の教科書で取り扱われ指導しております。新学習指導要領では、「各々の国民の祝日に」というように「各々の」という文言が追加されました。従来より学級活動において各々祝日の前にその意義について指導しており、今後も新学習指導要領の趣旨に沿い、児童・生徒がその祝日の意義について考え、関心を抱くことができるよう指導して参ります。
 同じくオ 領土領海の学習についてでありますが、今回の学習指導要領の改訂によって、中学校社会科地理的分野において、日本の地域構成における領域の特色の変化については、「我が国の海洋国家としての特色を上げる」ことが新たに加わりました。海洋国家としては、領海や排他的経済水域を学習で扱うことは必要であると考えます。中学校学習指導要領社会科解説編では、領土問題や経済水域問題について着目するその具体的事例として、北方領土とともに竹島が取り上げられています。各学校における授業でも、解説編の事例を中心に取り上げて学習が展開されることが適切であると考えられます。
 同じくカ 防衛の意義と自衛隊の役割についてでありますが、我が国の防衛の意義については、新学習指導要領、中学校社会科公民的分野において、「日本国憲法の平和主義について理解を深め、我が国の安全と防衛及び国際貢献について考えさせるとともに、核兵器などの脅威に着目させ、戦争を防止し、世界平和を確立させるための熱意と協力の態度を育てる」と示されております。自衛隊については、防衛活動のみならず、「必要に応じ災害時の派遣、治安出動、海外派遣、警備出動等公共の秩序の維持にあたる」ことなど、中学校社会科3年生の授業でその果たしている役割と貢献について学習しております。今後も新学習指導要領の趣旨に基づき指導して参りたいと存じます。
 同じくキ 皇室と国民についてであります。
  小学校学習指導要領社会において、我が国の政治の働きについての学習の中で、日本国憲法の基本的な考え方の1つとして、天皇の地位を取り上げております。これは現行の学習指導要領も新学習指導要領も同様であります。天皇の地位については、日本国憲法に定める天皇の国事に関する行為など、児童に理解しやすい具体的な事項を取り上げ、歴史に関する学習との関連も図りながら、天皇についての理解と畏敬の念を深めるようにすることと示されております。特に具体的な事項として、国事行為以外の国会開会式への出席、全国植樹祭・国民体育大会への出席、被災地への訪問・励ましなどが新たに小学校学習指導要領社会科解説編に示され、また、天皇が国民に敬愛されてきたことを理解できるようにすることも大切であるとも示されていますので、社会科の授業においてしっかりと学ばせていくことが大切であると考えております。
 同じくク 道徳教育の充実についてであります。
 道徳教育の要となる道徳の時間は、道徳的価値の自覚及びそれに基づいた人間としての生き方についての考えを深めることをねらいとしております。道徳の時間を充実させるためには、先人の伝記や自然、伝統と文化、スポーツなどを題材とした児童・生徒が感動を覚えるような魅力的教材の活用が重要であります。現在、市内の小中学校おいても、川口が生んだ郷土の偉人鈴木文吾、埼玉の偉人の塙保己一、渋沢栄一、荻野吟子等を扱った教材を発達段階に即して活用した道徳の授業が展開されております。今後も先人に学ぶ郷土資料や学校資料等の開発や活用も含め、道徳教育が一層充実するよう指導して参ります。
 同じくケ 建国神話についてであります。
 新小学校学習指導要領国語科の内容には、第1学年及び第2学年、伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項に、「昔話や神話・伝承などの本や文章の読み聞かせを聞いたり、発表し合ったりすること」と示されております。低学年では、まず読み聞かせを通して伝統的な言語文化に触れることの楽しさを実感できるようにすることが大切であり、さらに話のおもしろさに加え、独特の語り口調や言い回しなどにも気づき、親しみを感じていくことを重視しております。今後、各小学校において新学習指導要領のねらいに迫る授業が行われるよう、教職員研修や学校訪問を通して指導して参ります。
 同じくコ 歴史教育における宗教の扱いについてでありますが、新中学校学習指導要領に示されたとおり、歴史的分野の学習では、我が国において政治・文化・宗教が関連しながら国家が形成されてきたことを理解させる必要があります。宗教の扱いについては、具体的には仏教の伝来や聖徳太子による神仏融合、鎌倉時代における仏教の大衆化など、これらを歴史的事実として宗教と政治や文化との密接なかかわりを学ぶことができました。また、鑑真、親鸞、日蓮などで宗教的情操などを社会科の学習で学ぶこともできます。今後も新学習指導要領の趣旨に沿って、年間指導計画の点検や学校訪問において引き続き指導を進めて参ります。

 (2) 学校行事の一環として靖国神社への訪問をについてでございます。
 御指摘のとおり、平成20年に文部科学省は、学校における授業の一環として、歴史や文化の学習を目的として靖国神社等についても訪問してもよいものと考えるという答弁がなされ、このことにつきましては、7月に行われました新学習指導要領周知のための教育課程説明会でも確認されたところであります。学校行事は、各学校の確固たる学校経営理念のもと、学校教育目標の具現化に向け計画、実践されるものであります。その学校行事のうち、旅行、集団宿泊的行事の訪問先につきましても、各学校が目指す生徒像、学校像の実現に向けふさわしい場所を決定しており、教育委員会といたしましては、各学校の判断を尊重して参る所存であります。

 (3)の竹島は日本固有の領土~学習指導要領解説書よりでありますが、中学校学習指導要領社会科解説編では、領土問題や経済水域問題について着目する具体的事例として、北方領土とともに新たに竹島が取り上げられました。これは中央教育審議会答申の改善の具体的事項、「国土の認識を一層深める」を受けて定められたものだと説明されております。その趣旨を踏まえ、北方領土・竹島など具体的事例をもとに、我が国の領土・領域についての理解が深まるよう社会科の授業が展開されるよう指導して参ります。

 (4) 北朝鮮による日本人拉致問題よりについてでありますが、北朝鮮による日本人拉致問題啓発アニメ「めぐみ」につきましては、本年度政府拉致問題対策本部よりDVDが小中高等学校すべての学校に配布されております。教育委員会といたしましては、人権教育主任研修会において上映し、各校の人権教育主任を通して活用をお願いしたところでございます。
 また、人権作文につきましては、毎年6月に募集を行い、優秀作品を人権教育資料に掲載するなど啓発に努めております。本年度は小学生9,434名、中学校1,073名の応募があり、この中には「めぐみ」視聴の感想作文もございました。今後も拉致問題を含めた人権教育の充実に一層力を入れていく所存であります。

 (6) 市立3高等学校の統合についての1点目であります。
 市立高等学校の統合に関し調査研究した市でございますが、本市と人口規模等の概要が類似している兵庫県尼崎市がございます。尼崎市は本市と同様に特例市であり、全日制市立3校のうち2校を統合して1校としたものです。さらに、議員御指摘の全日制市立3校を統合して1校とした中核市である神奈川県横須賀市につきましても、調査・研究をいたしました。
 なお、両市におきましては,少子化に伴い、志願者数の減少が市立高等学校を統合することとなった理由の1つであると聞いております。
 同じく2点目でありますが、本年5月に川口市立高等学校在り方研究会を設置したところであり、構成メンバーにつきましては、教育局職員、政策審議員及び市立高等学校長、市立中学校長の代表者を含め12名でございます。内容につきましては、市立高等学校の再編・統合を含めた今後の高等学校教育のあり方を定めるにあたり、現状や課題等について調査・研究するものでございます。
 同じく3点目であります。県教育委員会との検討協議内容につきましては、これまで県の21世紀いきいきハイスクール推進計画に基づく県立高等学校の再編整備計画と再編整備状況を確認するとともに、本市の市立高等学校の現状と今後のあり方についての協議でございます。この中で特に市立高等学校を再編統合すると仮定した場合の市立高等学校に勤務する教職員の人事異動、学校の規模、設置学科、再編統合までのタイムスケジュールや具体的な手続等につきまして協議をいたしました。
 同じく4点目であります。現在、市立高等学校3校に全日制課程と定時制課程を設置し、普通科、国際ビジネス科、商業科、総合学科を置き、それぞれ特色ある学校づくりを進めております。今後、再編統合する場合にはどのような学校をつくるのかという理念を策定することや、どのような学科を設置するのかということ等が課題となっております。さらに再編統合の規模や設置場所も課題となっております。また、再編統合に向けての新校舎建設のための財政的な問題や、教職員の削減に伴う人事異動も重要な問題であると認識しております。
 5点目でありますが、平成19年度までは川口市立高等学校教育推進委員会で、また、本年度からは川口市立高等学校在り方研究会において、高等学校教育のあり方について検討を進めて参りました。これまで市立3校におきましては、それぞれ特色ある学校づくりを推進し、各校とも大きな成果を上げてきております。これらの実績を踏まえますと、市立3校の再編統合については、生徒数の推移、校舎の耐用年数及び教職員人事等さまざまな角度から慎重に検討を進める必要があり、相応の時間を要しているところでございます。
 なお、今後の統合に要する年数についてでございますが、再編統合の方針が定まってからおおむね10年程度かかるものと考えております。
 以上であります。