4 いよいよ動き出した(仮称)赤山歴史自然公園について

4 いよいよ動き出した(仮称)赤山歴史自然公園について
多くの方より「赤山は豊かな緑がありますね」という声をお聞きします。一昨日の田口議員からの指摘にもございましたように、そのほとんどは植木畑や個人の土地となっています。赤山城跡にしても同じで、その土地をお持ちの方が大変な苦労と費用を負担して、その緑を保っているのが現状です。しかし、地元の皆様にも限界があります。川口の農業の厳しい実態を案じ、大変な御努力をいただいているところに深く感謝しているところです。
ただ、現実は待ったなしの非常に切迫した状態に至っています。私は、この数年の中でも、地元の農家の方で相続が発生したり、営農が困難になった方から幾度となく御相談をいただきました。そして、そのたびに自分の無力さと、地元の方々の落胆したお顔に何度も悔しく、唇をかんだことが思い出されてなりません。
街場に住んでおられる方々は、たまに郊外地に訪れて、豊かな自然、緑をもてはやされますが、その方々の中で一体どれだけの方がそれを維持する方々の苦悩に思いをはせていただいているでしょうか。この場所に住んでおられる方々にも生活があるのです。収入がなくては、幾ら緑に囲まれていても生きてはいけないのです。
ここにお住まいの方々も大変な苦悩の中で、泣く泣くみずからの土地を処分し、それが残土置き場や墓地、よくて特養へと急速に変貌を遂げていっているのです。
今、何らかの手を打たなければ、20年後、神根赤山地域の環境は間違いなく失われてしまうと断言します。
よって、最大のポイントは、緑地環境の維持のための費用をどのように捻出するかという点に政治家稲川和成は行き着いたのであります。この問題に関しては、平成15年の初質問より、一貫して議会で取り上げさせていただきました。1人でスタートした闘いも、本年3月議会において、我が党の立石団長が自民党議員団としてのアイデアとして御提案いただき、ようやく日の目を見ることになったことに大きな期待と同時に、地元の切迫した状況に照らして、間に合うのだろうかという不安感、焦燥感にかられているところであります。
このような私の問題意識、使命感と思っておりますが、この点何とぞ御理解賜り、質問の1点目は、神根赤山地域において、将来にわたり長くこの豊かな歴史、自然環境を継承するための考えについてお伺いいたします。
次に、8月のたたら祭りを間近にしたある昼下がり、携帯電話に赤山地区の後援会の方から電話が入りました。「稲川君、火葬場ができることを何で黙っていたんだ」「えっ、火葬場ってどこに」「稲川君が公園をつくると話していたところだよ」「誰がそんなことを言っているんですか。ガセネタです」、こんな会話をしました。その後、現地に入ると、中核より外郭の方がいろいろと口にしていることが判明。9月11日に後援会残暑払いが企画されていたので、そのときに市政報告をしっかりしなくてはと思い、次のような新聞を発行しました。
「9月11日発行、稲川和成市政報告。なんとなく秋の気配を感じる今日この頃、皆様におかれましては」というくだりから入りまして、「私と赤山地区後援会幹部が想定する、この自然公園の計画面積は約10万平米程度を考えています。日本の都市公園百選に選ばれた花と緑あふれるグリーンセンターの面積が15万8,918平米(東京ドームの約3倍)です。何故、今この公園が必要なのか!最大の理由は、農地転用により特養施設、霊園、貸し駐車場等、次世代に残したい貴重な自然環境が急速に失われているからです。一度破壊した自然環境を取り戻すには、どれだけの年月を重ねなければならないのか。私の政治活動スローガン「未来の宝 子供たちの為に」この公園計画は何としても、やり遂げたいと強い気持ちです。具体的に公園施設を説明すると、新聞左上に掲載しました写真の上信越長野県小布施町にあるパーキングエリア「小布施ハイウェイオアシス」を参考に考えております。高速道路と一般道から利用ができ、そこでは信州特産のリンゴをはじめ地元の野菜、果物等の販売の他、パーキングエリアに隣接して、親水公園、芝生広場の他ドッグラン広場までが整備されています。このような公園こそ、赤山地区(川口市全域)の活性化につながる大きな原動力となるはずです。川口の自然環境と歴史文化遺産を活用し、農業振興にも資する公園計画が動き出したのです。しかし、現在の川口市は、多くの課題が山積しているのが現状です。数年で自然公園事業を竣工させるためには、川口市民の御理解と御協力をいただかないといけません。そこで、私の有志グループで今、ある施設を抱き合わせでポツンと入れてはという意見がでています。新聞に掲載した2枚の写真は、岐阜県各務原市の「瞑想の森」の外観写真と内観写真です。川口市民が一番欲しがっている施設は、火葬場とのアンケート結果があります。皆様で議論を重ねてみる価値があるのではと考えています。
赤山歴史自然公園建設提案への質問経緯としまして、平成15年9月定例会、(仮称)里山赤山自然公園建設を提案。同時に一般廃棄物最終処分場整備用地について、生態系、土壌汚染等の問題を提起する。平成18年12月定例会、一般廃棄物最終処分場整備用地見直しを迫る。(仮称)関東郡代伊奈赤山沼自然公園建設地へ計画変更を要求。平成19年9月定例会、平成19年4月に環境部から都市計画部へ2万2,000平米移管を受けて、全体計画を質問し、公園利用を検討し始めたと答弁を得る。平成20年9月定例会、赤山自然公園と首都高速川口パーキングエリアをリンクした、全国から人が集まる観光的公園を提案し、岡村市長より賛同を得る」という内容の新聞を発行させていただいたわけであります。
先週の木曜日に開催された第1回検討委員会の資料は、平成15年に私の赤山後援会の幹部が描いた未来予想図そのもので、私の市政報告新聞の内容を踏襲する、まさに議員冥利に尽きる幸せな一日を過ごさせていただきました。
そこで、質問ですが、2点目として、仮に地権者様の賛同を得て、10万平米程度の広さに小布施ハイウェイオアシスのような公園をつくり、瞑想の森のような火葬場を建設した場合の総事業費はおおよそどのくらいになるでしょうか。
1回目の質問を終えます。

◎岡村幸四郎市長 御答弁申し上げます。
1点目の神根赤山地域における歴史自然環境の継承についてのお尋ねでありますが、(仮称)赤山歴史自然公園の計画予定地を含む神根赤山地域周辺は、川口における貴重な緑地空間としての位置付けにとどまらず、首都圏近郊緑地保全法に基づき、広く首都圏における広域的な自然環境を保全することを目的とした保全区域に指定をされているところであります。しかしながら、御指摘のように、本市の都市農業を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあり、本市の貴重な農地、緑地が急速に失われつつあることは、私も大変心を痛めているものであります。
一方で、これまで議会でもさまざまな御提案をいただいて参りましたが、当地は道路交通や埼玉高速鉄道等の交通インフラの面におきましては、非常に高い要衝性を有しており、近くには赤山城跡はもとより、グリーンセンターや緑化センターなど、川口有数の観光集客拠点でもあります。
公園等の検討にあたりましては、このような地域資源の活用のほか、多くの市民の皆様からさまざまな御要望もいただいておりますことから、これらをうまく組み合わせることで、広く内外から人を呼び込み、農業や地域の活性化、また当地の貴重な歴史自然環境の保全につながるような公園整備について検討して参りたいと、このように考えております。
以上であります。
◎田村英之技監兼都市計画部長
同じく2点目の御質問についてですが、公園等の計画の基本方針等につきましては、現在検討が進められているところでございまして、引き続き市民からのさまざまな要望等を踏まえながら、公園の規模や具体的な施設内容等が検討されていくことと存じますので、現時点におきましては、具体的な事業費の算出をすることは困難でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
以上でございます。

1点目として、デマンドバスについて再質問させていただきます。道合、安行領根岸地区の交通利便性向上のため、デマンドバスを仮に導入するようになった場合、モデル地区として、同地区を考えていただきたいが、いかがなものでしょうか。
2つ目の再質問でございますが、答弁の中で「彩京のびのびパス」や「ラブリーパス」の御案内をいただいたわけですけども、その川口市民の利用度、そして反応はどのようなものが届いているか答弁ください。
そして、3点目としまして、運行事業費補助金が6,411万586円と答弁をいただいたわけですけども、利用者1人あたりの補助金額にしてどのくらいになるのか。例えば近隣の戸田市とか、蕨市にも同じようなバスが走っているかと思うんですけども、比較してどうなのか、答弁ください。

◎田村英之技監兼都市計画部長
1点目の道合、安行領根岸地区の交通利便性のため、デマンドバス導入等のモデル地区としてはいかがかという御質問についてですが、道合、安行領根岸をはじめといたします交通不便地区につきましては、総合都市交通体系調査において、今後、交通流動の分析や市民ニーズの把握等を行なって参りまして、コミュニティバス等の再編により、その解消や利便性の向上を図って参ることも考えられますが、定時・定路線のバス運行が成り立たない程度の小さな需要しか見込めない場合には、例えばデマンドバスの導入等についても研究して参りたいと存じます。
次に、「彩京のびのびパス」や「ラブリーパス」等の市民の利用度、反応等ということでございますけれども、これらの割引定期券につきましては、市民の購入動向ですとか、あるいは反応までは把握できておりませんが、各事業者ともお伺いいたしましたところ、販売状況はおおむね好調ということでございました。本市といたしましても、公共交通の利用促進や、あるいは市民の利便性の向上のため、これら民間交通事業者の割引サービス等についても情報提供を行なって参りたいと存じます。
次に、3点目ですが、コミュニティバスの利用者1人あたりの補助金額ということでございますけれども、平成21年度の本市コミュニティバスの利用者1人あたりの補助金額は249円となりまして、近隣市、例えば戸田市の場合ですと257円、蕨市の253円と比べても低い金額となって、効率的な運営というふうになっているものと考えております。
以上でございます。
◆12番(稲川和成議員)
御答弁ありがとうございました。赤山ほか神根地域、切迫した状態であると、同じ認識でおられるということで、本当に何とかしたい計画だと私も心の底より思っております。
そこで、数点、御提案というか、要望させていただきたいなと思いますが、今、手元にキュポ・ラのパンフレットがあります。川口の新しい顔キュポ・ラということで、2006年3月にオープンしたものでありますが、この総事業費335億円と認識をしているところであります。JR線等の電車を使って入ってきた場合、川口の駅前が確かに川口の顔。車で入ってきた場合、どうなのかと考えた場合、川口パーキングエリアが川口駅と同等になるのかなと。
答弁の中にもありましたとおり、赤山歴史自然公園の計画地周辺には、赤山城跡があったり、グリーンセンターがあったりしております。私は、この赤山歴史自然公園だけではなくて、答弁にありましたとおり、その周りにある緑地帯も一緒に合わせて、一大テーマパークになるような、将来的なお話ですけども、できれば大変これは、都市部、つまり東京都と隣接している50万都市でありながら、これだけ緑地環境が残っているまちというのは、そうはないはずであります。川口の駅前の顔と川口パーキングエリアからおりたときの顔、しかしながら、同じ川口市という夢のようなドリームシティになるのかなと考えます。
そこで、私は、この赤山歴史自然公園の計画というのは、私、もしくは私の周りの人たちだけの話だと、駅前で300億円使ったんだから、今度はこっちのほうにもぜひ、財政難はわかっているけども、そのくらいの事業費を充てても価値のある、将来的に未来の宝、子どもたちに残す緑地として意義があるものではないかという意見が出ておりますので、その辺も踏まえて、検討していっていただければなと要望いたすところでございます。
そして、もう1点、御提案をさせていただきたいなと思いますが、実は先々月、10月ですが、私の支援者が小布施ハイウェイオアシスの現地調査に行ってきました。その方は、どちらかというと、条件つき賛成派だったんですが、行って帰ってきたら、大いに賛成派に変わってしまいました。まさに百聞は一見にしかずだなと思いました。稲川和成がその人には3回ほど説明したんだけど、「稲川君の説明はイメージがわかない」と言われまして、「だったら現地を見ましょうよ」ということで、そうしたら「いいよ、よかったよ」ということでありましたので、ぜひ検討委員会のメンバー、地権者の皆様と地域の方々を対象に小布施、または各務原市の視察を実施してはいかがかなと提案いたします。
本来なら、再質問とさせていただき、御答弁をいただきたいところなのですが、私、2期目の大きな目標、ほぼ今、達成されつつあることから、本日のところは熱望とさせていただきます。何度も言って大変恐縮ですが、政治家稲川和成の活動方針であります「未来の宝 子供たちの為に」、実現に向けた次期の私の大きな目標とさせていただきたいと思います。
以上をもちまして、稲川和成、今任期最終質問を終えます。御清聴、御協力、皆さん、ありがとうございました。