3 母性と父性の役割を明確にした川口市男女共同参画計画改訂版を

それでは、大きな質問3に移ります。

一般質問稲川先生似顔絵

 (1) 川口市男女共同参画計画検討委員会設置の経緯について

 質問アとして、委員の選出方法について。
 知識経験者、関係団体、関係行政機関、そして一般公募と15名を選出しておりますが、決め手は何だったのでしょうか。あわせて伺うが、私、稲川をはじめ議員を選出しなかった理由は何でしょうか。

 質問イとして、男女比率について。
 男性4名、女性11名とした根拠は何ですか。

 質問ウとして、委員の出席率について。
 初回が6月6日に開催され、月1回ペースで今月までに4回の委員会が開かれていますが、15名の出席率をお聞かせください。100パーセントは何名、75パーセントは何名、50パーセント何名、25パーセント何名、そしてゼロパーセント何名でお願いいたします。

 (2) 委員会のあり方について

 質問アとして、第1回会議を傍聴して。

 平成16年12月定例会で男女共同参画を最初に質問して以来、4年連続今年も市役所幹部の「1年生議員さん、そこまで言うなら毎年質問してください」とのリクエストにこたえております。ある意味、前総理大臣、変人と呼ばれた小泉純一郎先生、衆議院選4回連続落選した上田知事、そして我が党の還暦を迎えられる前原博孝議員とは同じ執念を感じます。本年6月6日水曜日午後1時30分開会の第1回会議を傍聴して感じたのは、平成12年6月20日発足の川口市男女共同参画社会推進会議の会長を務めた方を再び会長として再任した理由をまず伺いたい。質問(ア)とします。

 質問(イ)として、会長のレクチャーについて。

 当日の議題の(3)その他の中で、委員に対して数十分にわたりミニ講演を行いました。このような手法をとることには反対です。会長は検討委員会の座長であるべきです。有識者が集まる委員会でなぜレクチャーを行う必要があったのか、その理由をお聞かせください。

 質問(ウ)として、資料について。

 当日配付した資料作成者と資料の参考文献を明らかにしてください。
 質問イとして、男性委員の増員を。

 検討委員会は、来年2月までのスケジュールであと5回の会議が残されています。30代、40代の子育て真っ盛り、働き盛りの男性有識者の意見をもっと聞いてほしい。増員を要求いたします。
 質問ウとして、検討委員会の予算は幾らでしょうか。

 (3) 基本的な考え方について

 親が子にいかにかかわるべきかについては多様な価値観があり、我が家には我が家の方針があるから余計な口出しはするなという風潮が少なからずあります。しかし、どういう方針であれ、子どもの人格形成の基礎は幼少期の家庭教育によって涵養されることをしっかりと自覚して我が子にかかわることが大事だと認識しています。川口市がどのような男女共同参画社会を目指すのか、基本的なことを質問させていただきます。

 質問ア 日本社会は男性と女性が平等な社会だと思っていますか。

 質問イ 働く女性の七割が出産を機に仕事をやめているらしいがこの事をどう思いますか。

 質問ウ 働きながら母親が育児や家事を充分やっていけると思いますか。

 質問エ 仕事と家庭(子育て)を両立しやすくする為に、国や川口市、埼玉県はどんな事をするべきと考えていますか。

 質問オ、男は外で働き、女は家を守るべきであるという考え方をどう思いますか。

 (4) 真の男女共同参画社会を目指して

 母性的なかかわりが不足し、父性的なかかわりが薄らいで、親の働きが機能しなくなりかけている現代社会にあって、母性的なかかわりとは何か、父性的なかかわりとは何かをしっかりと理解し、親が自信を持って家庭生活を整えていくことが非常に重要であると認識しています。昨今では、母性、父性という言葉に抵抗を示す考え方が力を増しつつあるようです。母性という表現は性による固定的な役割分担を強制するものであるという批判があるからでしょう。
 ここで間違えてならないのは、母性イコール女性、父性イコール男性ではないということです。男性にも母性的なかかわりがなければなりませんし、女性にも父性的なかかわりが必要なこともあると私は考えています。しかし、子どもを抱き締め、受けとめるかかわりは女性の方が優位だと思います。胎児期のかかわりもそうです。一方で男性に優位なのは、子どもの壁となり、子どもが苦労を引き受けて耐えるときに、ともに耐えるかかわりではないかと思います。この性別の差を無視しての男女共同参画社会はあり得ません。男女の特性をそれぞれ生かし、お互いが補い合いながら協力する社会を目指します。当局のお考えをお聞かせください。

一般質問答弁用

◎村川勝司企画財政部長 順次御答弁申し上げます。

 まず、大きな3、(1)のア 委員の選出方法についてでございますが、委員の選出方法につきましては、男女共同参画社会に対し、極めて見識の高い知識経験者4名、また男女共同参画社会に理解の深い関係団体推薦者7名、そして関心の深い公募市民2名の内訳となっております。さらに、議員さんの委員につきましては、当委員会は条例に位置付けた審議会ではないこと、また今回は計画の見直しであり、従来においても議員さんからの選出委員はなかったことから、これまでどおりとしたものであります。
 次に、同じくイ 男女比率についてでございますが、男性4名の内訳は、国際交流、社会教育団体、子育て応援企業、ハローワークの関係団体推薦者4名で、そのほかの委員は11名女性であります。男女共同参画社会の実現のねらいは女性の地位向上等でありますことから、おのずと女性委員が多くなることはある程度やむを得ないものと考えますが、その中においても各男性委員は活発な意見、提言を存分に述べられ、十分にその力量を発揮されておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、同じくウ 委員の出席率についてでございますが、現在のところ出席率100パーセントの委員は7名、75パーセント出席率の委員は5名、50パーセント出席率の委員は2名、25パーセントの出席率の委員は1名であります。
 次に、(2)ア(ア) 委員の再任理由でございますが、川口市男女共同参画計画検討委員会の再選委員は、男女共同参画社会の実現に向け、これまで国・県においてさまざまな場面で活躍をされている方であります。また、前回の計画策定時には会長として手腕を発揮され、本計画を取りまとめられた実績があり、さらには本市の状況にも大変お詳しい方であります。当初、今回の検討委員会の委員の就任についてはかたく御辞退されたところでありますが、本市から強く検討委員会の委員をお願いしたところであります。なお、会長の選出は計画検討委員会において委員の互選により会長を選出したところであります。
 次に、同じく(イ) 会長のレクチャーについてでございますが、第1回男女共同参画計画検討委員会の議題がすべて終了した後、その他の事項において、国の第2次男女共同参画社会基本計画の改訂と県の男女共同参画推進プランの一部見直しについて、その概要の説明をいただいたところであります。その理由は、男女共同参画社会の実現に向け、委員が国及び県の動向を踏まえ、お互いに共通の認識を持ち、今後の改訂作業にあたっては会議が円滑に進むよう本市から御依頼申し上げたものであります。
 次に、同じく(ウ) 資料についてでございますが、当日配布した資料は、内閣府男女共同参画局の発行の「男女共同参画社会の実現を目指して」の冊子、国際女性の地位協会編「女性の権利」と「やさしく学ぼう女性の権利」の冊子、そして国の第2次男女共同参画社会基本計画の改訂と県の男女共同参画推進プランから抜粋し、取りまとめた資料、そして本市が作成した川口ファミリーの男女共同参画カレンダーであります。
 次に、(2)のイ 男性委員の増員をでございますが、男女共同参画計画検討委員会では4回の会議を開催し、一通りの見直しが行われたところであります。今後は調整段階でありますことから、議員御提案の男性委員の増員につきましては難しいものと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、同じくウ 検討委員会の予算についてでございますが、予算は委員の報償金のみの106万8,000円であり、特に外注はせずに職員が作成にあたるものであります。
 次に、(3)のア 日本社会は男性と女性が平等な社会だと思っていますかの問いに対してでございますが、我が国では法のもとでの男女の平等がうたわれ、さまざまな分野で男女の平等が進んでおります。しかしながら、国際的に見ると指導的な立場に立っている女性は先進国としては特に少ない状況となっております。また、近年問題となっておりますドメスティック・バイオレンスに代表される女性に対する暴力の問題など、女性の人権を侵害する多くの課題が残されており、その根絶に向け、さらなる努力を続けなければならないものと認識しております。
 次に、同じくイ 働く女性の七割が出産を機に仕事をやめているらしいがこの事をどう思うかでございますが、就業は人々の生活の経済的基盤を形成するものであるとともに、働くことによって達成感が得られ、自己実現につながるものであり、男女共同参画社会の実現にとって、この分野は極めて重要な意味を持っております。ついては、男女双方に対する差別の禁止、妊娠・出産等を理由とする不利益取り扱いの禁止、間接差別の禁止、男女雇用機会均等の実効性確保策等についてさらなる推進を図る必要があると考えております。
 次に、同じくウ 働きながら母親が育児や家事を充分やっていけると思いますかについてですが、男女労働者がともに希望すれば育児休業を取得しやすいよう、あわせて育児休業給付金制度も含めた制度の周知徹底及び企業における制度の定着に向けた指導が必要であります。また、仕事と育児の両立に関する意識啓発を進め、固定的性別役割分担意識の解消や仕事と家庭の両立を困難にする職場風土の改革を進める必要があります。特にこれまで家庭への参画の少なかった男性が家庭生活に積極的に参加できるような環境整備を進めることは重要であると考えているところであります。
 次に、同じくエ 仕事と家庭(子育て)を両立しやすくする為に、国や川口市、埼玉県はどんな事をするべきと考えていますかについてですが、子育てについては社会全体の取り組みとして国民的な理解と広がりをもって支援すべきであり、仕事と子育ての両立にかかる負担感や子育ての負担感を緩和、除去し、安心して子育てできるようなさまざまな環境整備を進める必要があります。とりわけ国においては育児休業中の所得保障を含めた子育て家庭の経済支援のあり方について、財源問題を含め幅広く検討する必要があり、県においては企業における仕事と子育ての両立支援の取り組みの促進を図り、本市においては多様な需要に対応した保育サービスの整備等が必要であると考えております。
 次に、オ 男女共同参画の実現の大きな障害の一つは、人々の意識の中に長い時間をかけて形づくられてきた性別に基づく固定的な役割分担意識であります。このような意識は時代とともに変わりつつあるものの、いまだに根強く残っていることから、男女共同参画に関する意識を深め、定着させるための広報、啓発活動を積極的に展開していくことが必要であると考えております。
 次に(4) 真の男女共同参画社会を目指してについてでございますが、母性には、女性は生まれながらに優しい母性を持つという言われ方で一般化されている母性神話があります。これに対応するものは、父親は子どもに対して威厳を持って厳しく対処するものという父親像で、これを父性という言われ方をしております。しかしながら、母親が厳しい姿勢で自分の子どもに接することも必要なことでありますし、世の中に優しいまなざしの父親がいて、厳しい姿勢の母親がいても少しも不思議ではなく、まさに真の男女共同参画社会は、議員御指摘のとおり、この特性をそれぞれの役割に応じて男女ともに持つことが期待されているところであります。
 以上でございます。


◆11番稲川和成議員 自由民主党の稲川和成

 そして、大きな3にかかわってでございますが、企財部長より答弁をいただいたわけでありますが、まず一番問題にしなくてはいけないのは委員の出席率で、50パーセントが2人、25パーセントが1人という答弁でありました。これは決していい出席率ではない。はっきり言って委員会にこういう低出席率で参加させていいのかどうか。やはり答弁の中で選出方法で今企財部長さん、極めて見識の高い、また関心の高いとおっしゃっております。私たち議員は、議会等公務を何はさておき最優先で出ております。親の葬式とぶつかっても本会議があったら恐らく本会議をとるのかなと。やはり携わる委員さんたちもそのくらいの気概で、報酬をもらうわけですよね。答弁でいきますと106万8,000円の予算をとっているわけでございますから、無償でやっていただいているのではございませんので、100パーセントを目指してぜひやっていただきたいなと。
 そして、男性委員が4名で、各委員活発に意見を申しておるとおっしゃいましたが、私が言ったのは、40代前後、ちょうど私稲川和成くらいの子育て真っ盛り、働き盛りの委員の生の声を果たして本当に聞けているのか。男性4名の年齢を一人ひとり、名前はいいですから、年齢だけ答弁ください。何歳の方なのか。
 そして、基本的な考え方、これは人によってさまざまでございます。市当局の基本的な考え方、よく把握させていただきました。ありがとうございます。
 (4) 真の男女共同参画社会を目指して、私とほぼ同じ考えであってほっといたしました。やはり父性、母性、この役割を明確にした川口市男女共同参画計画改訂版を完成させていただきたく、これは熱望いたします。